神様の力が働いている


主が祝福してくれると事がトントンとスムーズに進む。そんな事を久し振りに実感して感動した。

我が息子も6年生。いよいよ4月には中学に進学する。中学に入って、勉強にもクラブ活動にも充実した時を送って、全中(全国中学校水泳競技大会)に出場することが目標である。

私立を受験する訳ではないので、公立に進む。しかしここに問題が一つある。学区域の中学校に水泳部がないということ。これは大きな問題である。スイミングクラブで泳いでいるのだから良いではないかと思われるだろうが、全中には学校の代表として出場する。水泳部がなくても担当顧問をつけてくれて、予選会の出場などに便宜を計ってくれるというが、予選会の書類提出やら、当日の地方引率やらを頼むのに、一人のために気を遣わせる訳にも行かず、逆にこちらもちゃんと手続きをしてくれているだろうかと、始終親が気を遣わないといけないのはストレスになる。うっかり忘れていました、書類に不備がありましたで済むことではない。昨日や今日始めた訳ではなくて、幼稚園の年少から続けて来たものを全国で勝負したいと言っている訳だから、こちらがどれだけ真剣か、その意味を理解してくれる教師がいてくれないと困る。

中学校にはプールがあるので、水泳部を作ってくれということも出来るが、部員が集まらないことには部として成立しない。今は吹奏楽部やバスケット部などは人数が多く、活躍しているらしい。小学校でミニバスケットをやっていた子達は、この中学にさらに活躍出来る場が待っている。

我が息子には折角図抜けている才能があるのだから、それを生かせる学校に行かせてあげたい。一人で全国を目指すよりは、同じ目標を持つ仲間達と一緒になって全国を目指す方が絶対良い。そして何よりそんな仲間達とリレーも組める、ということで、歩いて600m足らずのところにある中学校ではなく、2.7km離れた隣の中学校はどうだということを考え始める。ここにはスイミングクラブの上級生が在籍していて、うちに来いと声をかけてくれている。そこの水泳部からは昨年夏全国大会に1人、関東大会に3人出場している。そんな子に声をかけてもらったので、息子も嬉しそうにしていた。場所もスイミングクラブの先にある。帰りは学校からスイミングクラブへ直行することも出来る。通学に時間がかかるが、マサイも学区域の一番端に住んでいて、中学校まで2.2km歩いて通っていた。

昨年9月25日、息子の意思を何度も確認し、小学校の校長先生に越境したい旨を伝えに夫婦で出かけた。祈って勇気を出して出かける。校長は全国大会に出た子を受け持ったことがないというので、こちらの熱意に圧倒されていた。こういう場に、しかも平日会社を休んでまでお父さんが一緒に来るということにも驚いていたようだ。

早速校長先生が行きたい中学の校長先生に連絡をしてくれた。小学校長を説得したので話しが簡単に済むのかと思っていたら、そうでもない。1月に役所から入学案内の葉書が来るので、それを待ってからにしてもらいたいという返事だった。誰でも彼でも来られては困るので、この件は回りには内緒にしておくようにとも言われた。厳しい返事に少しひるむ。

確かに学区域の中学校は人数が少ない。近隣の3つの小学校から集まって来るのだが、息子の小学校でも1/3が私立中学を受験すると言う。全員合格した場合は公立中学への進学者は32人と少ない。人数が少ないので成り立たない部活もある。勉強の方はレベルが高いようだが、塾に行っていないと解けない問題が試験に出るとも聞く。反対に行きたい中学は人数が多い。少人数故、一人でも抜けられたら困ると言われたらどうしようと考える。しかし逆にここの吹奏楽部に入りたいがために越境を希望するという人もいると聞く。

旗を掲げたもののどうなるか分からず、日々祈ってその葉書が来るのを待つ。息子にとって一番の進学先を与えて下さい。そしてそこへの道を備えて下さい。そこでは良い先生と良い仲間に沢山恵まれて、いじめもなく、大きく成長出来るような学校へ行かせて下さい。

12月5日、学区域の中学校から入学説明会の案内が来たので一応細君が行ってくれた。どうせ行かないのだからと最初は言っていたが、どうなるか分からないので、行ってもらう。悪い学校では決してない。運動会などで1、2度行ったことがある。創立23年なので、まだ校舎も綺麗だ。必要書類を一通り貰って来た。

年が明けて1月16日、行きたい学校の説明会があるというので、内緒で出かけて行く。越境することは内緒にしておくようにということだったので、説明会にもそっと行って来ようと話していた。細君がそこへ出かけようとしたところに丁度待ちに待った葉書が来た。「入学期日・学校指定通知」。ここには入学指定校として、近所の中学の名前が記されている。諸事情により入学指定校の変更を希望する場合は・・・という注意書きもある。

行きたい方の中学校の説明会では、名前を書かないと入学案内などの資料を貰えない。受付の人に事情を話して名前を書くと、了解してくれた。こちらは2つの小学校から子ども達が集まって来るので、出身校別のリストになっていたようだが、その他校のシートに一人名前を書いて来たと言う。後でその受付の人が校長先生は承知していましたと話してくれた。小学校の校長先生からちゃんと話しが通っていたので安心する。細君の印象は・・・、こちらの先生の方が物言いがテキパキ、ハキハキしていた。自分で考えて、自分で行動させたいと校長が言っていたのも好感が持てた。部活のことも熱く語っていたし、陸上部と水泳部が全国大会に出ました!と自慢していた。と好印象だった。

細君が区役所へ就学学校指定変更申請書を取りに行く。この窓口も関門だと聞いている。学校長とのアポを取ってからでないと書類をくれないとか、学校長がOKしてもここではねられるケースもあるとか聞く。しかし対応に出た職員は人当たりが良かったという。書類を貰う時に、「やっぱり遠いですか」とまず聞かれたらしい。そうではないと説明する。「あ〜水泳部がないなら仕方ないですね。全国大会レベルなら問題ないと思いますよ」、とあっさり書類をくれた。指定を受けた学校長の所見欄と就学を希望する学校長の所見欄があり、これにそれぞれコメントを書いてもらって判子をついてもらわないといけない。難しそうな書類だ。右上には、担任、合議、係長、課長補佐、課長と5人も判子をつく欄がある。

電話で小学校の校長に葉書が来たのでどうすれば良いかの指示を仰ぐ。そう簡単に変更出来ないということを聞かされているが、先日のように熱意を持って説得して来るようにと言う。その夕方校長から電話があった。丁度今区域の中学校に来ているということだった。中学の校長に話したので、面談の日を明日の9時ではどうかと聞いて来た。話しが急速展開を始める。断る方への電話はし辛いものだが、それをせずに済んだだけでも有難い。ただマサイが休みではないので、細君が一人で行くことになる。細君緊張し始める。

夜申請書を書き込む。今まで越境した人の話しを聞くと、ちょっとやそっとの理由では入学を許可してくれないという。だいたい「小学校でいじめにあって」、ということを理由に使っていたようだ。何と書こうかといろいろ考えた。しかし細君と嘘はつきたくないと相談する。そこで我が家は直球で勝負することにした。中学校代表として全国中学校水泳競技大会に出たいということ。3年間勉強も部活も精一杯頑張りたいという本人の強い思いを尊重してやりたいため学校指定変更を希望します。と余計なことは書かずに、正直な気持ちを書いた。そして祈って神様にこれで良いかを見てもらった。

18日、9時から区域の中学校の校長と面談。少し早めに行くという細君を道で見送って仕事へ行くが、気になってしようがない。携帯を手から離せない。

9時14分、「任務完了」というメールが来た。「うちとしては来てもらいたいので残念ですが、条件が揃わなかったということで、プールはあるんですけどね〜」と残念そうだったと言う。全国大会の順位より、県大会の1位の方に関心を示していたという。「本人、保護者の希望が強く、教育的見地から、これを承認する」と申請書に記入して判子を押してくれた。本来は昨日の小学校校長の話しとは違って、電話をしてアポイントをとってから面談だったようだが、早く着いたので先に話しをしてもらえた。ただ先方へ行くと、通学路の安全は確保出来るのかとか、非常事態時の対策は、とかきつい事を言われるかもしれないので、覚悟をしておいて下さいと注意を受けた。

9時24分、「行きたい方の学校へすぐに行くことになったのでこれから行って来ます」、というメールが来る。細君はひと仕事終えてほっとする間もない。進学を希望する中学へ電話をすると、もうすでに先ほど行った中学の校長から電話があったということで、いつ来られるかと聞かれ、今日はどうかということになって、すぐに出かけることになった。

10時02分、「行きたい方もOKが出た」というメールが来る。校長不在ということだったが、全権をまかされた教頭と、教務主任らしい人が立ち合ってくれたと言う。もう承知しているのか、「JOCジュニアオリンピックですか〜。市や県の大会まではスケジュールを把握しているのですが、全国までは把握していないんですよ。二期制のスケジュールだとジュニアオリンピック夏季大会が期末試験と重なるんですよね。丁度8月28、29日に持って来ようと考えていたんですが、問題有りですね。バッティングした場合見込み点になるから承知しておいて下さい。我々も試験日程を考えなおさないといけないかもしれないですね」と話しはどんどん進んで行く。細君が何か説明をする暇もない。入学を許可してもらおうと、タイムなどの実績を見せようとすると、「入学してから顧問に見せて下さい」で見てもらえず、申請書も、あ〜書いておきましょうね、で「本人、保護者の意向を尊重し、教育的配慮から申請を認めます」とあっさり書いてくれた。緊張して行った細君は拍子抜け状態。通学路や非常時の話しなどもなく、ごみためみたいなプールで申し訳ないと言われたという。説明会は来てもらったんですよね、とそのことも分かっていたようだ。我々の直球を大きなミットでしっかり受け止めてくれた。

10時38分、区役所に書類を提出して受理してもらう。1時間半で全てが片付いた。昨日の職員が出てくれて、コピーまでただでとってくれた。「早かったですね」というが、本当は22日から受付開始だったらしい。それでも、良いですよと手続きをしてくれた。16日に来た学校指定通知も、指定変更の赤いスタンプを押して学校名が新しく書いてあるし、就学すべき学校の指定変更についてという通知書ももらって来た。もうこれで全て完了だと言う。あまりのスピーディーさに驚く。

12時07分、小学校の校長と担任を尋ねて報告。申請書のコピーを校長先生に渡してお礼を言って来た。「先方は喜んでらしたんじゃないですか」、というので細君が説明をすると、「あ〜じゃあきっと楽しみに待っていらしたんでしょう」、と言ってくれた。そのまま3階へ上がって担任に報告。授業中だったが、たまたま出て来てくれた。私立中学に合格したような嬉しさがある。

主が祝福してくれると事がスムーズに進む。こんなことはそうそうあるものではない。人間の考えを遥かに越えた力が働いている。主が道を備えて下さった。そこでの活躍を主が喜んでくれる。後は息子よ、何の心配もなく力一杯泳いで、楽しい中学生生活を送ってくれれば良い。

エレミヤ書33:2,3
「地を造られた主、それを形造って確立させた主、その名は主である方がこう仰せられる。
わたしを呼べ。そうすれば、わたしは、あなたに答え、あなたの知らない、理解を越えた大いなる事を、あなたに告げよう。

ピリピ人への手紙2:13
神は、みこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行なわせてくださるのです。

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