携帯電話


息子が携帯電話を欲しがっている。8月に参加し た山梨県甲府でのスイミング合宿では「持っていなかったのは僕だけだった」という。合宿案内の「持ってくるもの」欄にあった通りにテレホンカードを何枚か 持たせたのだが、他の参加者は皆携帯電話を持って来たらしい。一回はそれを借りてかけてきた。一緒に参加した同じクラブの女の子はおばあちゃんのを借りて 持って行っていたが、結局帰って来た後、誕生祝いに買ってもらっていた。

「同じスイミングクラブでは5年生以上で持っていないのは僕だけだ」という。「一体誰にかけるのか」というと、「パパとママ」という。それはそれで嬉しい。

確かに持っていてもらうとこちらも安心出来る。 災害時はもとより、最近増えてきた遠方での合宿や、試合の時に連絡がとりやすくなる。大きなプールでの試合の時は、選手控え室に親が入れない場合があるの で、呼び出すのに今まで苦労していた。この夏に参加した競泳の全国大会でも観客席から見ていると、そろそろ出番だというのになかなか召集所に現れない。こ んな時に携帯を持たせていればなと思って親はやきもきしていたのだが、本人はけろっとしたもので、ちゃんと時間を計算して出てきたという。同じような状況 で携帯で子どもを呼び出している親もいた。

最近は学習塾へ行く時に携帯電話を持たせる親が増えているという。夜晩くなるので、送迎が必要らしい。子どもが帰るコールをすると、親の車が出動するという仕掛け。テレホンカードではだめらしい。

結局小学校では必要ないのだが、その他の時に必要になっている。同じスイミングクラブには私立小学校へ通う子もいるのだが、そういう子は遠距離通学なので学校へ持って来てもよいということになっているらしい。防犯が主な目的だが、物騒な世の中だ。

息子の中で携帯が具体的なものとなってきたの は、8月の合宿で「買ってもらえ」とコーチに言われたことによるらしい。それでは良さそうなのを探してやろうと言うと、最近出た防犯機能付の子供用携帯で はなく、型も色もコーチと同じものが欲しいと言う。画素数が高いカメラ付であれば、プールで有名な選手を見つけた時に撮れるとも考えている。

言い続けるので、皆どんな物を持っているのかと 全国大会の時によく観察してみた。子どもに持たせておくとやはり便利なのだろう。確かに小学生が大人と同じものを首からストラップでぶら下げている。電話 をかけたり、メールのやり取りをしたり、ゲームをしたりしている姿を見かけた。

昨日は同じクラブで観察して来た。確かに皆持っ ている。行きは親に車で送ってもらう。親はギャラリー席から泳ぐのを見ていて、着替えるのを待って一緒に帰る、という普段の生活には必要なさそうだ。帰り 際にお母さんにねだっている子がいる。「どうして買ってくれないのか良く分からない、けち」と言っていた。息子が買えばその下の4年生達がいっせいに欲し がるだろう。

持っていることで満足するだろうから、利用料金 がかさむという心配はしていない。携帯を持っているだけで、かけなくても同じ持っている仲間同志もっと近い気分になれるのだろう。コーチとのやり取りも携 帯メールでなら、親を介さなくても出来る。もうそんな親の通訳が不要な年齢になってきている。

息子は11月に大阪で行われるスイミングクラブ の全国大会には自分の携帯電話を持って参加する気でいる。親としても持って行ってもらった方が当然有難い。水泳に必要なものとなるとマサイはとたんに甘く なる。最近は自分が欲しいものはずいぶん我慢して買っていないのだが、息子にはどんどん買ってやる。細君は呆れている。やっぱり祈ってから決めよう。

イザヤ書30:21
あなたが右に行くにも左に行くにも、あなたの耳はうしろから「これが道だ。これに歩め。」と言うことばを聞く。


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