大切な仲間


夏休みに入って大分経ってから梅雨があけた。小 学5年生の息子は、友達と総勢6人で野球を見に行って来た。近所にプロ野球チームの2軍グランドがあって、そこでイースタンの試合があるのに誘ってもらっ た。小学校の友達とではなく、毎日水泳のトレーニングを一緒にやっている仲間達と、お弁当を持って子どもたちだけで自転車に乗って出かけて行った。大きく なったものだ。ジャイアンツ対ファイターズの試合だったが、息子は初めての野球観戦。楽しんできたのかと思ったら、試合終了まで見ないで近くのターザン公 園へ移動して遊んできたらしい。日焼けして帰って来た。

3日前は近所にあるスーパーの横でお祭りがあっ た。お祭りといっても神社でやるものではなく、自治会が運営する縁日をにぎやかにしたもの。夕方からのスイミングのトレーニングが終わった後、車に男の子 を4人乗せて連れて行った。車の中では実に楽しそうに遊んでいる。運転しているこちらも楽しくなってくるような、幸せいっぱいの笑いがあふれる。持って来 るお小遣いの金額も前日自分たちで決めて、その範囲内で楽しく遊んできた。部屋を片付けていらないものを大量に放出したばかりだというのに、またいろいろ と景品のたぐいを持って帰ってきた。お祭りに仲間が行ったというので、食事に出かけようとする親を説得して後で合流して来た者、練習にいなかったのにお祭 りにいたもの、ここで会った者。たくさんの水泳仲間とプール以外で楽しく過ごせたようだ。

学校の友達よりスイミングの仲間と一緒にいた方 が楽しい、と息子は常々言っている。同じ目的を持っているからだろうか。毎日一緒に会っていて、トレーニングの休みは一週間に一日だけだというのに、その 貴重な休みも約束をして一緒に遊んでいる。学校も学年も違うが、水泳で苦楽を共にする大切な仲間。100分の1秒の重みなど、お互いに分かり合える部分が 大きいからだろうか、一緒にいると安心できるらしい。

水泳は誰かを蹴落として勝ち残って行くスポーツ ではなく、あくまでも自分と時計との戦い。だから仲間は大切な存在である。個人競技だと考えられがちだが、コーチは団体競技だと言う。いつもプールサイド のギャラリー席から見ていて、それは確かにそうだと思う。決して一人ではない。仲間がいるから楽しく泳げるし、切磋琢磨しながら速くなっていく。今息子が 速く泳げるのも一緒に泳いでくれた仲間のおかげだといつも感謝している。

そんな仲間を息子は大切にしているし、仲間からも大切にしてもらっている。去年夏休みを過ごした旅先で、50mプールの1コースを独占するように泳げた。素晴らしい環境だったにもかかわらず、帰ってきてから「一人で泳いでいたのが一番辛かった」と言っていた。

学校の友達とではこうはいかないらしい。集まっ て遊んでいてもその中でグループに分かれてしまったり、皆で遊んでいるのに耳打ちして何時の間にかどこかへ消えてしまうのもいたりする。目的や共有するも のが少ないからだろうか。お互い理解し合える部分が極端に少ないのかもしれない。

現在この仲間が小学生20人。隣のコースで泳ぐ 中・高校生が17人いる。学年にして10学年。プールにいる姿は実に頼もしいし、大きく見える。え〜あの子ってまだランドセル背負ってるの〜、と驚くばか り。親もこの仲間達と遊んでいるのを見ると安心出来る。素晴らしい仲間を与えてもらったことを感謝します。

ローマ人への手紙12:15
喜ぶ者といっしょに喜び、泣く者といっしょに泣きなさい。


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