運動会


今月もこどもネタです。

 息子は幼稚園最後の運動会を楽しみにしている。運動会の翌日が6才の誕生日。5才最後の日のビックイベントに張り 切っている。子供ばかりではなく、両親も爺婆も楽しみにしている。今年で3回目なのだが、最初の年は直前に肺炎で入院してしまったために出られなかった。 健康でこれに出られるだけでも嬉しい。

 各種出し物の中で一番盛り上がるのが年長さん全員によるクラス対抗リレー。男女交互に背の順で走っていく。30〜40人がバトンを渡し続けるので、順位は入れ替わり、ハプニング続出。自分の子供ばかりではなく、我が子のクラスの声援に熱が入る。見ているマサイは、自分が走りたくてうずうずしてくる。

 息子の通う幼稚園にはダウン症の子や自閉症の子がいるが、普段は皆他の友達と同じカリキュラムをこなして、仲良く楽しく遊んでいる。当然この子たちもクラスの一員なのでリレーのメンバーである。

 ダウン症の子は実に天真爛漫。走るのが嬉しくてしようがない、というふうにバトンを振り回しながら、その嬉しさを 身体いっぱいで表現しながら走る。見ている方もつい応援してしまう。ところが自閉症の子はどうしてもトラックを走るということが出来ない。先生に手を引か れるのもいやがってふりほどいてしまう。自分の世界に入ってしまうと、コースもゴールも関係ない。こちらは息子のクラスメイトである。

 当然その前に走る子供たちは自分たちが一生懸命走っても一位になれない事が分っているし、周回遅れでバトンを渡されるその後の子供たちもどう走っても一位になれないことは予行演習の時から分っている。

 楽しみにしているはずの運動会なのに、予行演習の事など聞いても息子があまり語りたがらないのでおかしいな、と 思っていたらそんなことがあったようだ。運動会委員で予行演習にも立ち会っている妻によると、それでも子供たちは誰もその子を責めないし、不満を言ったり しない。何も言わずに一生懸命走っている。運動会の練習をする度にこの子たちはこんな複雑な思いを抱いていたのかと思うと親としてはとても切ない、と言 う。皆一緒に元気に楽しく走って欲しい、というのが親の願い。

 当日は雨が心配されたが、息子は前日洗濯物を干すピッチ2つ分いっぱいにてるてる坊主を作って下げ、イエス様にお祈りしていた。

 

 9月30日、天気は曇り。ちょっと寒い。妻は5時に起きてお弁当を作っている。マサイは開門前にシートを持って場所とりに出かけたが、すでにものすごい行列。申し訳ない、とつめてもらってやっとの思いでシートを敷く。

 義哉は個人種目の障害物競走でぶっちぎりの1位だった。親は涙を流さんばかりに喜ぶ。そして午後の4クラス対抗リレー。息子は背が高いので31番目にバトンを受ける。

 ピストルの合図でスタート。息子のクラスの自閉症の子は第2走者。声援の中バトンを受けたが、結局スタート時点より走れず、先生の腕にぶら下がるようにしてやっと一周回った。でも表情は先生に抱っこされて嬉しそうだった。

 この時点で一周遅れ。他の子は大声援を受けてバトンをつないでいる。やがてトップに2周目も抜かれた。でも子供た ちはバトンを受け取ると一生懸命走る。あきらめたような変な走り方をする子はいない。また出番を待っている子も、走っている子を大きな声で応援する。息子 の番がやってくる。「一生懸命走ってきなさい」と言ってあるので、とにかく力いっぱい走っている。グラウンドを一周するうちに一人抜かしてそのままバトン を渡す。アンカーは先生が勤める。息子の担任のユキ先生はウィニングランのごとく声援を受けて笑顔で一人走る。

 結果発表。「第1位、はと3組さ〜ん」「いえ〜い」子供たちが嬉しそうに手を上げる。「第2位、はと4組さ〜ん」 「いえ〜い」、「第3位、はと1組さ〜ん」「いえ〜い」、「第4位、はと2組さ〜ん」。一瞬静まる。「いえ〜い」はなかった。驚いた事に誰も手を上げず、 座ったまま下を向いていた。この子たちの短い人生の中で初めて味わうものなのかもしれない。あんなに一生懸命走って、声援していた子供たちの中に辛い思い があることを思うと、カメラをのぞく目から涙が出てくる。いや、皆よくやったよ。よく頑張ったよ。

 

 親の種目にクラス対抗綱引きがあってはりきって出たのだが、負けてしまった。聞くと我がクラスは人数が少なかった らしい。その上お父さんより、お母さんの方が多かったという。どこのお父さんも腰が痛いと言って出席を拒んでいたらしい。マサイはひじに擦り傷まで作って 引っ張ったのだが、健闘空しく一回戦負け。どうでもいいようなことながら、すごく悔しかった。人数をそろえて条件を公平にしてやりなおせ、と抗議したかっ たくらい。

 でも息子たちはそんなことを何も言わなかった。えらかったね。これからも皆仲良くね。帰ってきて、運動会委員で一日走りまわっていた妻が7時に、大活躍の息子は8時に寝てしまった。マサイは二人の寝息を聞きながらこれを打っている。

 

 今月は聖句の代わりにノア・ミュージック・ミニストリーの「こどもハレルヤ」から「愛・あい・アイ」という賛美の歌詞をあげてみました。

 

「愛・あい・アイ」

いつだって注がれる主の 愛・あい・アイ

生きるため必要なものは 愛・あい・アイ

誰だって求めてる 主の愛・あい・アイ

愛される喜びを知った 愛・あい・アイ

あぁ生きてて良かったね こんな出会いがある

きみは愛されるため 産まれたんだ

あぁ生きてて良かったね きみは神様の子 愛されているんだ

 

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