「神様が解決してくださる」


57歳になった。マサイが勤め始めた時は、定年が57歳だったから、誕生日が過ぎた今、もうリタイアしていることになる。一昔前なら老人の仲間入りということか、といつも通り休日の朝走りながら考えた。今年の桜の開花は遅く、花見を楽しめるほどではなかった。15kmを約1時間半で走ったが疲れも残らない。まだまだ若いつもりでいたい。
面倒な仕事は早く若い者に引き継いでしまいたいのだが、まだそれが出来ずにいる。なのでいつもまでも忙しい。誕生日の前日、会社で本決算のための作業に追われていると、息子から電話が入る。通帳口座から覚えのない金額が引き落とされているという。1万円弱。引き落とされたのは月曜日のことだが、本人は全く記憶がないという。一つ一つ朝からの行動を聞いてみる。学校に行って、実験をして、帰りに買い物をして帰って来た。良く聞くと、引き落としではなく、キャッシュカードで引き出している。どこのATMだ?記帳された番号からすると、いつも使っているATMマシンと同じだという。息子はやっとお金を下ろさなきゃと思ってATMの前に行ったことまで思い出した。しかしそれが何のためで、その金をどうしたかまでは思いだせない。キャッシュカードも通帳もずっと手元にあるという。一旦電話を切ったが、毎日あらゆるサタンの攻撃からお守り下さいと神様に祈っているで、悪用されるわけがないという思いがある。結局マサイの方が先に思いだした。アパートの大家さんに支払う金を下ろしたのではないかと連絡すると、それで全てが解決したらしい。「スッキリした!!!」というラインの文字から安堵感が伝わってきた。
同じ日に細君から、テニスで使うリストバンドをなくしたという連絡が入る。これも仕事中だった。マサイがちょっと早い誕生祝いに買ってあげたもので、これを使うと、ラケットを握った手首がかえりやすい問題が解決できると喜んでいた。買って1回しか使っていない。次の週の月曜日の試合で使うのを楽しみにしていた。日中テニスの練習が終わってスーパーで買い物をしている時、店内で邪魔になったサングラスを外し、手袋をはずし、リストバンドを外してバッグに入れた。魚売り場の前だったが、この時女性にぶつかられた(後で考えるとこの時落としたらしい)。バックの中に入っているものと思っていたが、翌日ないことに気付いた。バックの中にはサングラスも手袋もある。リストバンドだけがない。なくしたとしたら前日なのだが、テニスコートから、スーパー、と歩いたコースをくまなく探したが見つからない。スーパーとテニス場を管理するスポーツ施設に落し物として届けた。警察にも届けようと思って交番へ行ったが不在だった。マサイからバースデープレゼントにもらったものなのに、と可哀そうなほど落ち込んでいた。マサイも帰宅後、玄関から家中を探してみたが見つからない。しかし不思議とマサイはどこかからひょっと出て来る、必ずある、見つかる、という気がしていた。夕食時から神様に祈り続ける。
なくしたのが水曜日、気付いたのが木曜日。細君はずっと元気がない。日曜日の礼拝後、スーパーへ買い物に行って、念のためにと細君が聞いてみると、カウンターの下から出してくれた。魚売り場の前に落ちていたのを預かっておいてくれたという。細君の表情が急に明るくなった。安堵感に包まれている。試合は明日。間に合った。神様、感謝します。
この日は仕事中に親からもメールが来た。心臓エコーの結果、母の心不全の原因が僧帽弁狭窄症らしい、という。弁口が正常なら4〜6cmなのに、心臓の4つの弁の内、僧帽弁が1〜2cmと異常に狭くなっているらしい。それが原因で肺に水がたまったり、息苦しくなったりするという。今は良い薬があるので大丈夫、と言われて来たようだが、夫婦して心臓病ということを心配していた。父が自身の心配をするのは良いが、親の既往症が息子に出ては困る。マサイが走り続ける理由の一つはここにある。そんなことを考えながら、慰めるメールを送る。両親の事は毎朝細君が祈ってくれている。なので悪いことは起こらないだろうと考えている。仕事中とはいえ、マサイは日々忙しい。
翌日、マサイ57歳の誕生日、6時少し前に息子からラインが入る。「お誕生日おめでとう。身体大事にして、いつまでも健康でいて下さい」とある。入寮して家を離れてから毎年誕生日には連絡をくれる。実に優しい、思わず涙腺が緩む。細君からは愛にあふれた嬉しいバースデーカードをもらった。この家族を与えて下さった神様、感謝します。共に神様に祈り合える家族がいるのはとても嬉しい。神様、全ての事を感謝します。

箴言
16:9 人は心に自分の道を思い巡らす。しかし、その人の歩みを確かなものにするのは【主】である。

マタイの福音書
7:7 求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます。
7:8 だれであれ、求める者は受け、捜す者は見つけ出し、たたく者には開かれます。
7:9 あなたがたも、自分の子がパンを下さいと言うときに、だれが石を与えるでしょう。
7:10 また、子が魚を下さいと言うのに、だれが蛇を与えるでしょう。
7:11 してみると、あなたがたは、悪い者ではあっても、自分の子どもには良い物を与えることを知っているのです。とすれば、なおのこと、天におられるあなたがたの父が、どうして、求める者たちに良いものを下さらないことがありましょう。