「悪くなる前に取ってしまおう」


大腸のポリープは取った方が良いという。胃のポリープは見つかっても悪性でなければ放置しておいても大丈夫だが、大腸のものは悪性に変わるかもしれない。つまり大腸がんにつながる。だから見つかった時は取っておいたほうが良い、と明日その手術をするのだという人に聞いたことがある。
アドバイスを有難く聞いていたが、どうやってそれを見つけるのだろうと思っていた。内視鏡検査なら見つかるらしい。今まで何度か行った病院の人間ドックは便検査を提出して調べてもらうもので、ここで何らかの異常が見つかった場合に内視鏡検査に進む。つまり怪しいものがあって詳細な検査が必要になった時に初めて出てくるものなので、内視鏡検査と言われたら大変なことになっているに違いないという印象があった。マサイは母親が、細君は兄が大腸がんの手術をしている。2人とも心配の種はある。
ちょうど川崎市から大腸がん検診無料クーポンが送られてきた。今まで人間ドックでやってきた方法と同じで、検査容器を受け取り、便を採取後医療機関に提出するものだ。大腸に大腸がんやポリープがあると便に血液がつくことがあるという。ついているかを正しく調べるために2日間同じように採取をする。陽性となれば大腸内内視鏡検査をし、結果を見て診断、手術になる。大腸がんは早期発見、早期治療で95%以上が完治するという。大腸がんに罹る数はこの30年間で約6倍に増えているが、大腸がんは進行するまでほとんど自覚症状がない。タバコを吸わず、酒も飲まず、食事のバランスに気を付け、運動を心がけていてもガンになる危険性は減少するが、ゼロにはならないと案内に書いてあった。
人間ドックはここのところずっと同じ病院で受診して来たが、便採取検査は毎回受けて問題がなかった。内視鏡検査はオプションであったが、別料金がかかってそれが随分高かったので躊躇していた。しかし上記のように心配の種があるので、機会があったら(できれば早いうちに)一度内視鏡で診てもらいたいと思っていた。会社ではいろいろな病院と人間ドックの提携をしていて、特色のある病院もある。聞くと、都内の病院で内視鏡検査を検査メニューに含んでいる病院があるという。胃と大腸、両方の内視鏡検査をしてくれるということなので早速細君と2人分予約をする。患部を直接見て判断できるので、問題がなければそれで安心できる。
検査日には大腸の中をからにしておかないといけないので、3日前から繊維質の多いものはダメという食事制限が始まる。前日は朝から食事制限メニュー。病院から送られてきたレトルトパックを湯煎し食べる。じっくりゆっくり食べないとあっという間になくなってしまう。昼はゼリー状のものとウェハス。夕食はスープのみ。若い頃は1食抜いても動けたのだが、最近は全くそれができなくなっている。昼前にはフラフラしてきた。危険なので仕事を半ドンにしておいて正解だった。帰る頃にはあまりの空腹で頭痛がしてきた。家に帰っても水を飲むしかない。家に帰る楽しみの一つに、帰れば何か食べられるという思いがあったのではないかと考えて、納得する。空腹で頭痛がひどくなった。余程病院に電話をして検査はやめますと言おうかと考えたほどだ。完全絶食ではないのに苦しい。何もできない。検査のために体が悪くなってしまいそうだ。夜スープを飲んだ後は検査が終わるまで何も食べられないので早々に寝る。
検査当日、空腹は峠を越え、頭痛も収まっていた。どこも悪いところがありませんように、もしそうでないならそれを教え、解決の道を与えて下さい、と祈って出かける。検査は準備があるので昼過ぎまでかかった。細君が先に呼ばれる。終わって帰ってきところでマサイが呼ばれる。点滴をし、麻酔をしてくれるので、実は何も覚えていない。胃の内視鏡検査用にマウスピースをくわえたところまでで記憶がとぎれ、終わりましたと声をかけてもらって目を覚ました。
細君は、胃も大腸も異常なし。マサイ、胃はストレスなのだろう、慢性萎縮性胃炎があるが要経過観察で、日常生活に注意し自覚症状があれば受信せよという。で、大腸。上行結腸に大腸扁平隆起性病変があったので細胞を取って生体検査へ回したという。写真を見せてもらったがほんのちょっと盛り上がっている、というか腫れて少し膨らんでいるようなもの。まず問題はないだろうが、後日また生体検査結果を聞きに来るようにという。
7月の終わりに人間ドックの結果が来たので、再び病院へ。生体検査結果は浮腫、うっ血、経度の炎症性変化を伴ったポリープが認められるという。グループ1なので悪性ではない。ただ1年以内には取っておいたほうが良いという。悪性に変わるとも限らないので、と言われて、すぐに手術の予約をする。ガンではないが、その予備軍になるかもしれないものを取り除くということ。また検査前日食事セットをもらってきた。手術のことより、あの辛い食事制限をもう一度やるのかと考えると気が重い。
手術といっても日帰りでできるもので、終えた後10日くらいは強度の運動ができなく(走れなく)なるというのがマサイの場合一番の痛手である。しかし人間ドックの受診病院を変えなければ、こういうものも悪くなるまで見つかることがなかったであろうと考えるとゾッとする。早期発見、早期治療で95%以上が完治するとパンフレットに書いてあった。内視鏡検査をしておいて良かった、と細君と話す。何事においても必ず主は道を備えてくださる。主の導きに感謝。
手術は11月。主が患部に癒しの御手を置いてくださるので全く心配はしていないのだが、細君は心配だからついていくと言う。一緒に行ってこようと思う。

イザヤ書
26:4 いつまでも【主】に信頼せよ。ヤハ、【主】は、とこしえの岩だから。

46:3 わたしに聞け、ヤコブの家と、イスラエルの家のすべての残りの者よ。胎内にいる時からになわれており、生まれる前から運ばれた者よ。
46:4 あなたがたが年をとっても、わたしは同じようにする。あなたがたがしらがになっても、わたしは背負う。わたしはそうしてきたのだ。なお、わたしは運ぼう。わたしは背負って、救い出そう。