「主は素晴らしい」


94号(2007年9月号)に腫瘍マーカーの値が上がった時のことを書いた。人間ドックで引っかかったので精密検査をしたもので、前立腺を針で26カ所刺して細胞を採取し、そこに腫瘍があるかどうか調べるという検査を受けた。カルテにははっきり前立腺がんの疑いと書いてあった。「がんの疑い」とは尋常ではない、と当時随分動揺したものだ。 しかし結果は「前立腺特異抗原4.38にて生検 26カ所ともがん細胞認めませんでした。今後は定期的に採血検査行って行きます」ということでホッとした。26カ所から細胞を取って顕微鏡で調べた結果は、日本語では「認めません」という表記だが、英語の表記では「NO悪性腫瘍」だという。つまりは「ない」ということ。
 以後2月と8月の半年毎の採血検査に加え、6月に人間ドックでと年に3回採血と検査を続けている。ところがこの数値が安定しない。PSA値4.38で生検をしたのだが(4.00以下が基準値)、測ってみると、2月の数値は低く、8月は高い、と変動を繰り返す。先生は季節で変動することはないのだがと言うが、その変動の理由が分らない。下がれば喜び、上がれば次の検査まで心配を重ねた。前回より1.5も上がったらもう一度生検してみましょうと言われていたが、そこまで上がったことはなかった。
 ところが今年2月に5.34へ上がった。今までで一番高いので随分心配した。上がると急に具合が悪くなってきたような気もしてくる。採血、検査をする周期を少し短くして次は4ヶ月後にということになった。しかし6月に検査をした数値は4.14に下がり、人間ドックで測った結果も3.74と2月から1.6一挙に下がって基準値内になった。そして10月も同じく3.74と基準値内で安定している。毎日この数値については祈り続けていたので、祈りの答えに感謝する。
採血の一週間後に結果が分かるのだが、この診察の順番を待つ間はいつもドキドキしている。いつもずっと祈り続けているのだが、10月の診察では印字された数値を見て先生と話すのはほんのわずかだった。「今回は基準値内に収まっています。何か今までと違ったことをやってみたとか、心がけるようになったことがあったら、それを続けてください」、「次は半年後か一年後で良いでしょう」という。安心して力が抜けた。
何か等別なことをしたという記憶はない。前立腺を病むのは、欧米の有色人種、欧米の白色人種、ハワイの日系人という順番で多いらしい。何が原因でこのPSAの値が上がるのかというと、食生活が欧米化してきたからというのも原因の一つに数えられると言う。根拠のない説はいくらでもあるようだが、できる限り細君が対応してくれた。牛乳がいけないと言われれば、豆乳に変えてくれた。トマトのリコピンが良いと言われれば、箱買いをしてくれた。過激な運動も原因のひとつらしいと聞いて、むきになって走ることをやめて、スピードを上げずにゆっくり走ることにした。やったことはそれくらいだ。肉もいけないと言われていたが、これはやめられなかった。
2月から6月にかけて急激に数値を下げるほど体に影響を及ぼした変化で一番考えられるのは、食生活や運動ではなく、「ストレス」か、と思い当たった。細君にも同じことを言われた。実は3月末に内示があって、5月1日付で会社の中で異動があった。入社以来長年いた部から全く別の部に移っている。前任者が辞めてしまったので、引継ぎには大変なものがあったが、やってみれば自分に一番向いている部署だった、と楽しく仕事ができるようになった。そして長年抱えていたストレスからもいっぺんに解放されたと実感できている。
値の高かった頃を思い出すと、確かに過度のストレスとの戦いだった。寝言でうなされていたと細君に言われ、息子にも大きな声が離れた部屋まで聞こえたと言われていた。当時自分でも必死に詩篇のダビデの祈りを繰り返していた。思い返せばこの祈りに必死にしがみついていた時期であり、この御言葉が支えてくれた。

詩篇
3:1 【主】よ。なんと私の敵がふえてきたことでしょう。私に立ち向かう者が多くいます。

3:5 私は身を横たえて、眠る。私はまた目をさます。【主】がささえてくださるから。
3:6 私を取り囲んでいる幾万の民をも私は恐れない。

3:8 救いは【主】にあります。あなたの祝福があなたの民の上にありますように。 セラ

5:2 私の叫びの声を心に留めてください。私の王、私の神。私はあなたに祈っています。

5:8 【主】よ。私を待ち伏せている者がおりますから、あなたの義によって私を導いてください。私の前に、あなたの道をまっすぐにしてください。

6:8 不法を行う者ども。みな私から離れて行け。【主】は私の泣く声を聞かれたのだ。
6:9 【主】は私の切なる願いを聞かれた。【主】は私の祈りを受け入れられる。

11:7 【主】は正しく、正義を愛される。直ぐな人は、御顔を仰ぎ見る。

13:1 【主】よ。いつまでですか。あなたは私を永久にお忘れになるのですか。いつまで御顔を私からお隠しになるのですか。
13:2 いつまで私は自分のたましいのうちで思い計らなければならないのでしょう。私の心には、一日中、悲しみがあります。いつまで敵が私の上に、勝ちおごるのでしょう。

16:1 神よ。私をお守りください。私は、あなたに身を避けます。
16:2 私は、【主】に申し上げました。「あなたこそ、私の主。私の幸いは、あなたのほかにはありません。」

6:8 私はいつも、私の前に【主】を置いた。【主】が私の右におられるので、私はゆるぐことがない。

16:9 それゆえ、私の心は喜び、私のたましいは楽しんでいる。私の身もまた安らかに住まおう。
16:10 まことに、あなたは、私のたましいをよみに捨ておかず、あなたの聖徒に墓の穴をお見せにはなりません。
16:11 あなたは私に、いのちの道を知らせてくださいます。あなたの御前には喜びが満ち、あなたの右には、楽しみがとこしえにあります。

17:5 私の歩みは、あなたの道を堅く守り、私の足はよろけませんでした。
17:6 神よ。私はあなたを呼び求めました。あなたは私に答えてくださるからです。耳を傾けて、私の申し上げることを聞いてください。

18:2 【主】はわが巌、わがとりで、わが救い主、身を避けるわが岩、わが神。わが盾、わが救いの角、わがやぐら。
18:3 ほめたたえられる方、この【主】を呼び求めると、私は、敵から救われる。

18:17 主は私の強い敵と、私を憎む者とから私を救い出された。彼らは私より強かったから。
18:18 彼らは私のわざわいの日に私に立ち向かった。だが、【主】は私のささえであった。

18:30 神、その道は完全。【主】のみことばは純粋。主はすべて彼に身を避ける者の盾。

18:48 神は、私の敵から私を助け出される方。まことに、あなたは私に立ち向かう者から私を引き上げ、暴虐の者から私を救い出されます。

37:23 人の歩みは【主】によって確かにされる。主はその人の道を喜ばれる。
37:24 その人は倒れてもまっさかさまに倒されはしない。【主】がその手をささえておられるからだ。

40:1 私は切なる思いで【主】を待ち望んだ。主は私のほうに身を傾け、私の叫びを聞き、
40:2 私を滅びの穴から、泥沼から、引き上げてくださった。そして私の足を巌の上に置き、私の歩みを確かにされた。

44:23 起きてください。主よ。なぜ眠っておられるのですか。目をさましてください。いつまでも拒まないでください。
44:24 なぜ御顔をお隠しになるのですか。私たちの悩みとしいたげをお忘れになるのですか。

46:1 神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある助け。
46:2 それゆえ、われらは恐れない。たとい、地は変わり山々が海のまなかに移ろうとも。

54:4 まことに、神は私を助ける方、主は私のいのちをささえる方です。

55:16 私が、神に呼ばわると、【主】は私を救ってくださる。
55:17 夕、朝、真昼、私は嘆き、うめく。すると、主は私の声を聞いてくださる。

57:4 私は、獅子の中にいます。私は、人の子らをむさぼり食う者の中で横になっています。彼らの歯は、槍と矢、彼らの舌は鋭い剣です。
57:5 神よ。あなたが、天であがめられ、あなたの栄光が、全世界であがめられますように。

61:3 まことに、あなたは私の避け所、敵に対して強いやぐらです。

 考えていた以上にストレスが体の内側を攻撃していたようだ。そんな時主の御業は社内でも前例がない種の異動という形で現された。神様が祈りを聞き届けてくださり、脱出の道へと導いてくださったと確信している。常に私を見守ってくださっているのだという確信も持つことができた。 主は素晴らしい。心から感謝します。

詩篇
56:4 神にあって、私はみことばを、ほめたたえます。私は神に信頼し、何も恐れません。肉なる者が、私に何をなしえましょう。