ベランダ菜園


今年もベランダ菜園でいろいろなものを育ててみた。去年から始めたものだが、去年は獅子唐や唐辛子、パプリカなどを植えて、まさに産地直送の食材を楽しんだ。今年はゴーヤとピーマン、おくらを植えた。ピーマンとおくらは鉢に植え、ゴーヤはプランターに種をまいて、ネットを天井に向けて斜めに張ってみた。

最初はなかなか芽が出なくて心配したが、伸び始めるとあっという間にネットを這い上がっていく。細い触手を絡めて伸びる、伸びる、どこまでも伸びる。マサイの背丈よりも高くなった。隣の鉢にもちょっかいを出して絡み付いてくる。網戸の細かい網目にも細い先端を忍び込ませているのだが、引っ張っても取れないくらいに力強い。毎日水をやり、時々栄養をやった。その成長振りは見ていて実に楽しかった。

そのうち小さな黄色い花が咲き、ほのかな良い香りがするようになった。すると蜂がどこからかやってきた。細君が見ていると体に黄色い花粉をつけて一生懸命飛び回ってくれていたという。自然界は素晴らしい連携プレーを取っている。おかげで受粉できたところには実が成って来た。独特な風貌の立派なものが細い茎からぶら下がっている。これを初めて食べた人は勇気が要ったろう。食べてみれば苦かった訳だし、食用にしようとした人はすごいと思う。大きくなり始めたら一気に大きくなるものが良いと聞いたので、毎日楽しみに観察していた。

市役所の壁や警察署の壁にゴーヤのグリーンカーテンを這わせて二酸化炭素削減、という記事が新聞に載っていたが、我が家の立派なグリーンカーテンはこの夏の暑さを随分緩和してくれた。ゴーヤごしに入ってくる風がとても気持ち良い。例年熱風が入って夜になっても涼しくならなかったのに、今年はクーラーを一度も使わなかった。日中は部屋に入る強い日差しをさえぎってくれて、涼風も運んでくれた。地球温暖化抑制に少しは貢献できたのだろうか。九州遠征の留守中には小さな子どもが使うビニールプールを買ってきて、そこにひたしておいた。水面で反射した夏の光がキラキラして、ゴーヤもとても気持ち良さそうだった。

収穫した実で細君がゴーヤチャンプルーを作ってくれた。苦味も申し分ない。産地からキッチンまではほんの2部屋。産地直送の味を何度か楽しんだ。たくさん取れたのでご近所におすそ分けも出来た。

途中で実がはじけてしまったものがあって、赤いねっとりとしたものに種が覆われていた。実が苦いものは種が甘いはずだ。そうでないと種を運ぶものたちが寄って来てくれないから、と言った細君の洞察力はすごい。自然界の智恵を見抜いている。ねっとりとした部分は確かに甘かった。

9月も終わりに近くなって葉っぱが茶色く枯れてきた。茎は緑のままなのだが、下の方は葉がなくなり、折角実がなっても大きくならないうちに駄目になってしまうようになった。そこでひと夏の感謝をした後、引退させることにした。プランターの土に近いところで茎を切って、自然に枯れるに任せて、枯れた後にネットから取り外そう、また来年も植えようということになった。

じゃ、切って来るね、と細君に言ってはさみでちょきちょきやったのだが、上の方はまだ細々と黄色く花をつけていて良い香りがする。見上げると可愛そうな気がした。それでもまた来年も楽しめるからと気軽に考えていたのだが、次の日に見に行ってみると、蜂がやってきて受粉を手伝ってくれている。何かゴーヤと蜂の会話が聞こえてくるような気がして、黄色い花や蜂に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。よく探してみると、茶色くなった葉っぱの間に小さなゴーヤを2つ発見した。2つともひ弱なものだが、それでも大きくなろうとしていた。回りの葉はしおれている。長めに茎を切り取って水につけておく。

ひと夏十分に楽しませてくれたグリーンカーテンは来年も植えてみようと思う。成長を見て楽しみ、嗅いで楽しみ、味わって楽しめた。神様から貰った陽をたっぷり浴びて育ったものは、その恵みを回りにも分け与えてくれた。植物たちが神様を証している。

おくらは大きな実を何本かつけた後、最初にしぼんでしまった。ピーマンはマサイのお弁当のおかずにもなったが、もう成る実がどんどん小さくなってきている。しかし我が家にはこの他、去年11月に息子が水泳競技会の賞品で貰ったパイナップルもいる。細君が丹精を込めて育てているので、緑の濃い突き刺さりそうな硬い葉を元気に何枚も出している。これは実が成るのがとても楽しみ。また会社のそばで見つけて買ってきたオリーブの鉢植えもある。イエス様のそばから来たもののようなイメージもあって、これも大きくなり、実が成るのを楽しみにしている。

創世記 1:11,12
神が、「地は植物、種を生じる草、種類にしたがって、その中に種のある実を結ぶ果樹を地の上に芽生えさせよ。」と仰せられると、そのようになった。
それで、地は植物、おのおのその種類にしたがって種を生じる草、おのおのその種類にしたがって、その中に種のある実を結ぶ木を生じた。神は見て、それをよしとされた。

詩篇 104:14
主は家畜のために草を、また、人に役立つ植物を生えさせられます。人が地から食物を得るために。

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