プラス思考


月刊マサイを書き始めた頃はまだ幼稚園児だった息子が早いもので今月小学校を卒業する。カウントダウンをして行くと、3月に入って登校するのは、卒業式も含めてあと13日。一緒に卒業して行くのは48人。人数が少ないので結束が固くて名残惜しいのかと思ったら、そういうことは全くないようだ。ランドセルは6年間壊さずに使ってくれたし、入院や大きな手術という事もなく過ごしてきてくれたのは感謝

最後の授業参観だというので会社を休んで細君と見に行った。だいたい毎学年見に行っているのだが、6年生の春秋は仕事と重なって行かれなかったので、最初で最後になった。5時間目の道徳の授業。道徳なので何をやるのかと思っていたら、「プラス思考」の話し。ウォルト・ディズニーやマラソンの高橋尚子などの成功談を例に挙げて、成功の秘訣を説明してくれる。

例にあげた人たちは決して最初からずば抜けた才能の持ち主ではなかった。今いる状態を抜け出す為に、「考え方」を変えたことによって成功を引き寄せた。それは、「自分を信じる事、それに向けて努力する事、人の言う事を良く聞く事」。これは決して難しい事ではない。誰にでも出来る。いつも息子に言い聞かせている事そのままだ。

モントリオール五輪の射撃で金メダルを取った選手は、ずっと自分が金メダルを取って表彰台に上がる事をイメージし続けていた。そしてその通りになった。その人は言う、「勝者とそれ以外の人の違いは、考え方である」。プラス思考か否かという事である。医者から見離された患者が、体内にある悪いところを銃で一つ一つ撃ち殺して行くことを想像し続けたら、半年後に悪いところがなくなった、という例も挙げる。

最後に感想を発表させた。自分の考え方一つで成功に導けるし、人生も変えられる。そういうことはすごい、という優等生的なものばかりだった。皆実際そういうことが必要な状況にいないから、上辺を撫でたような実感のないものに聞こえた。

しかし内容は全て息子の水泳競技に当てはまるようなものだったので、いろいろと考えてみた。我が息子は、常に制限タイムや、自己ベストと1/100秒単位で戦っている。それに打ち勝ってガッツポーズをしているところを思い描いて泳いでいるはずなのだが、プラス思考を持ち続けているのだろうか。聞くと、いつもそう思っている、という答えが返って来た。一応はやっているようだ。

スイミングクラブの会長は2年前の大会の閉会式でこう言った。「夢…と諦めたら夢は終わる。夢を実現する為に必要な事は3つ。信念、勇気、克己心」。

つまり、自分を信じる、今まで乗り越えて来た厳しい練習を信じる、自分は絶対に出来るのだというその信念。大きな大会では成功をイメージして、プレッシャーを跳ね除ける勇気。そして自分に負けない事。辛いと思った時に、自分の心に負けてしまっては力が出ない。人間の心は弱い。ほんの些細な事にも萎えてしまう。そんな時に下を向いてしまわずに、行きたい方向を見定め、見続けているのは、よほど心を強く持たなければならない。

それを乗り越えて行くには思考を前向きにすること。つまり鍵は自分の内にある。競技選手ばかりではなく、自分の考え方次第で成功が逃げて行くのだから、いかに自分の心を治めるかが問題になってくる。自分の心を治める者は町を攻め取る者にまさる、と聖書には書いてある(箴言16:32)。

神様、心配をしないで常にプラス思考でいられるように心を強めてください。

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