ソロモンに学ぶ成功の秘訣
箴言3章5、6節
西船橋エクレシア 小林智彦
「心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。あなたの行く所どこにおいても、
主を認めよ。そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。」箴言3章5.6節
1.成功の秘訣は何か?
私達は誰もが人生における成功を夢見ています。私たちが学び、また毎日一生懸命働くのも人生において勝利し、成功 するためです。誰もが、学校や職場、家庭において成功することを求めています。何が私たちに成功をもたらすのでしょうか?成功をもたらす秘訣とは何でしょ うか。
多くの人々が人生に成功をもたらすものとして、また成功を保証するものとしてお金や能力、また権力に信頼を置いているのではないでしょうか?
お金があればどんなときでも大丈夫!人生は成功する!お金があればあるほど、やりたいことが出来る。人生で成功していると言える。困った状況でも、お金さえあれば安心だ!このように考えている人は多いと思います。
本当でしょうか?お金が人生における成功を保証するでしょうか?お金が私達を成功に、平安に満ちた人生に導いてく れるのでしょうか?人生何が起きるか分からないものです!地震や戦争が起きたらどうでしょうか?極端なインフレが起きたらどうでしょう?それでもお金は私 たちを成功に導きますか?
私は神戸の地震の時はボランティアとして働きに行きました。一瞬にして家、財産を失った人達を見てきました。ホー ムステイでブラジルにいた時は、貨幣価値が1月で半分になる大変なインフレを目撃しました。お金は決してどんな時にも信頼できるものではないのです。お金 は得ることも、そしてそれを保つにも私達を疲れさせるのです。お金は確かにあった方がよい、しかしそれが人生の成功を約束はしないのです。
能力はどうでしょう?能力があれば、どんな状況に置かれてもバリバリ働き成功出来る!日本は資格ビジネスがとても 盛んですね。一人で幾つもの資格を持っている人がいます。仕事でたくさんの資格を要求される仕事もありますが、全く関係ない資格を持っている人もいます。 資格があれば、成功の保証になる、そのように考えているのでしょう。
確かにその通りです。能力があり、資格があれば多くの状況に適用できるようになる。しかし、時代は変化するのです。得たものはみな全て古びていく。今持っている能力も、次の時代に適応できるかどうかは分からない!
能力、資格は素晴らしい!しかし、これもまた人生を成功に導くための脇役なのです。この世の権力、才能、全ては同 じです。これらのものは、確かにあった方がよい。しかしこれらのものが有るからと言って、私達の人生を成功に導くとは限らない。平安と喜びに満ちた人生に 導くとは限らないのです!
2.これが成功の秘訣!
それでは神の言葉、聖書は私達に成功を獲る秘訣は何であると教えているでしょうか。私達の人生における、成功と失敗、勝利と敗北を分けるものは何だと教えているでしょう。
私達の「心の態度」、それが私達を成功にも、敗北にも導くと教えているのです。神の御前に、私達の「心の態度」が どうあるかで、私達の人生は大きく変わるのです!私達の人生が本当の意味の成功、すなわち神様にも隣人からも喜ばれ祝福され、自分でも納得できる成功、そ の本当の成功に導くものは「私達の心の態度」なのです!
聖書には「箴言」と呼ばれる人生の教訓を教える箇所があります。この箴言の大部分はイスラエルのソロモン王によっ て書かれました。私達はこのソロモン王の人生を学ぶ時、人生における成功の秘訣はお金でも能力でも権力でもない、ただただ「心の態度」であることが分かる のです。
3.ソロモン王の生涯
ソロモン王は世界中で、最も繁栄した王です。彼はエルサレムに壮麗な神殿を建築し、王宮を建てました。ソロモンの 時代にイスラエルの領土は最大になりました。上はユーフラテス川、下はエジプトの国境までを領土としました。彼は1000人の妻を持ったと書いてありま す。彼は大陸、アジアとアフリカ、ヨーロッパの通商を独占し、地中海貿易もツロの王とともに独占したのであります。彼は世界で最も繁栄した王だったので す。
ソロモン王にこの繁栄と成功をもたらしたものは何であったのでしょうか?何がソロモン王を成功と繁栄に導いたのでしょうか?
第一列王記3章4節から14節までを読んでみましょう。
3:4 王はいけにえをささげるためにギブオンへ行った。そこは最も重要な高き所であったからである。ソロモンはそこの祭壇の上に一千頭の全焼のいけにえをささげた。
3:5 その夜、ギブオンで主は夢のうちにソロモンに現われた。神は仰せられた。「あなたに何を与えようか。願え。」
3:6 ソロモンは言った。「あなたは、あなたのしもべ、私の父ダビデに大いなる恵みを施されました。それは、彼が 誠実と正義と真心とをもって、あなたの御前を歩んだからです。あなたは、この大いなる恵みを彼のために取っておき、きょう、その王座に着く子を彼にお与え になりました。
3:7 わが神、主よ。今、あなたは私の父ダビデに代わって、このしもべを王とされました。しかし、私は小さい子どもで、出入りするすべを知りません。
3:8 そのうえ、しもべは、あなたの選んだあなたの民の中におります。しかも、彼らはあまりにも多くて、数えることも調べることもできないほど、おびただしい民です。
3:9 善悪を判断してあなたの民をさばくために聞き分ける心をしもべに与えてください。さもなければ、だれに、このおびただしいあなたの民をさばくことができるでしょうか。」
3:10 この願い事は主の御心にかなった。ソロモンがこのことを願ったからである。
3:11 神は彼に仰せられた。「あなたがこのことを求め、自分のために長寿を求めず、自分のために富を求めず、あなたの敵のいのちをも求めず、むしろ、自分のために正しい訴えを聞き分ける判断力を求めたので、
3:12 今、わたしはあなたの言ったとおりにする。見よ。わたしはあなたに知恵の心と判断する心とを与える。あなたの先に、あなたのような者はなかった。また、あなたのあとに、あなたのような者も起こらない。
3:13 そのうえ、あなたの願わなかったもの、富と誉れとをあなたに与える。あなたの生きているかぎり、王たちの中であなたに並ぶ者はひとりもないであろう。
3:14 また、あなたの父ダビデが歩んだように、あなたもわたしのおきてと命令を守って、わたしの道を歩むなら、あなたの日を長くしよう。」
ソロモンはとてもへり下った、謙遜な心を持っていたことが分かります。
7節に「しかし、私は小さい子どもで、出入りするすべを知りません。」と告白しています。そして9節「善悪を判断してあなたの民をさばくために聞き分ける心をしもべに与えてください。」彼は神様の知恵を求めているのです。
「心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。あなたの行く所どこにおいても、
主を認めよ。そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。」箴言3章5.6節
「心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。」ソロモンは自分を無にして、へり下り、謙遜に神の知恵を求め たのです。神はこのソロモンの祈りに、その「心の態度」に動かされたのです!神はソロモンに豊かに知恵を与え、その上彼が願わなかった富と誉れも与えられ たのです。
ソロモンが知恵に満ち、世界で最も成功し繁栄したのは、正にこの祈りの後からなのです。ソロモンがどれほど成功したかを見てみましょう。
第一列王記10章14節から24節。
10:14 一年間にソロモンのところにはいって来た金の重さは、金の目方で六百六十六タラントであった。
10:15 このほかに、交易商人から得たもの、貿易商人の商いで得たもの、アラビヤのすべての王たち、およびその地の総督たちからのものがあった。
10:16 ソロモン王は、延べ金で大盾二百を作り、その大盾一個に六百シェケルの金を使った。
10:17 また、延べ金で盾三百を作り、その盾一個に三ミナの金を使った。王はそれらを、レバノンの森の宮殿に置いた。
10:18 王は大きな象牙の王座を作り、これに純粋な金をかぶせた。
10:19 その王座には六つの段があり、王座の背には子牛の頭があり、座席の両側にひじかけがあり、そのひじかけのわきには二頭の雄獅子が立っていた。
10:20 また、十二頭の雄獅子が、六つの段の両側に立っていた。このような物は、どこの王国でも作られたためしがなかった。
10:21 ソロモン王が飲み物に用いる器はみな金であった。レバノンの森の宮殿にあった器物もすべて純金であって、銀の物はなかった。銀はソロモンの時代には、価値あるものとはみなされていなかった。
10:22 王は海に、ヒラムの船団のほか、タルシシュの船団を持っており、三年に一度、タルシシュの船団が金、銀、象牙、さる、くじゃくを運んで来たからである。
10:23 ソロモン王は、富と知恵とにおいて、地上のどの王よりもまさっていた。
10:24 全世界の者は、神が彼の心に授けられた知恵を聞こうとして、ソロモンに謁見を求めた。
「心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。」神の前にへり下り、謙遜に主の知恵を求めるとき、神は成功と繁栄に私達を導くのであります!私達を成功に導くのは「謙遜な心」「へり下った心」なのです!
4.高ぶりの心が滅びをもたらす!
いやそうではない!ソロモンが成功したのは「へり下った心の態度」が原因なのではなく、彼の王としての権威、親か ら受け継いだ財産、また優れた教育が彼を成功に導いたのだ!そのように思っている方はいらっしゃらないでしょうか?確かにソロモンは王としての権威を持 ち、父ダビデが残した莫大な財産があり、優れた教育がありました。
しかし、ソロモンを成功に導いたのは「謙遜な心」であって、お金や能力ではないのです。この事をソロモンの後半の 人生から学んでいきましょう!先ほど学んだように、ソロモンは謙遜な心の故に祝福され、最も偉大な王になりました。しかし、ソロモンがその繁栄の絶頂期に ある時、彼の心は変わってしまったのです!
第一列王記11章4節から10節
11:4 ソロモンが年をとったとき、その妻たちが彼の心をほかの神々のほうへ向けたので、彼の心は、父ダビデの心とは違って、彼の神、主と全く一つにはなっていなかった。
11:5 ソロモンはシドン人の神アシュタロテと、アモン人のあの忌むべきミルコムに従った。
11:6 こうしてソロモンは、主の目の前に悪を行ない、父ダビデのようには、主に従い通さなかった。
11:7 当時、ソロモンは、モアブの、忌むべきケモシュと、アモン人の、忌むべきモレクのために、エルサレムの東にある山の上に高き所を築いた。
11:8 彼は外国人の自分のすべての妻のためにも、同じようなことをしたので、彼女たちは自分たちの神々に香をたき、いけにえをささげた。
11:9 主はソロモンに怒りを発せられた。それは彼の心がイスラエルの神、主から移り変わったからである。主は二度も彼に現われ、
11:10 このことについて、ほかの神々に従って行ってはならないと命じておられたのに、彼は主の命令を守らなかったからである。
ソロモンの心は変わってしまったのです!9節「主はソロモンに怒りを発せられた。それは彼の心がイスラエルの神、 主から移り変わったからである。主は二度も彼に現われ、」「主は二度も彼に現れ」とあります。しかしソロモンは主の言葉に聞き従わなかった。かつては自分 を「小さいものです!」とへり下って神を求めたソロモンが、神様の方から現れて下さったにもかかわらず、聞く耳を持たなかった!その神を認めなかった。
「心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。あなたの行く所どこにおいても、
主を認めよ。そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。」箴言3章5.6節
「あなたの行く所どこにおいても、主を認めよ!」かつてはあらゆるところに神を認めたソロモンが、今は神を見ても分からなくなってしまった。彼の心は変わってしまった!彼の心は高ぶってしまったのです。
この時からイスラエル王国は分裂と滅びに向かって突き進むのであります。同じ能力と、同じ権威を持っていたにも関 わらず、いや後半の人生の方が更に富と名誉を持っていたのに、ソロモンは滅びへと進んでいったのです。私達の人生を成功と繁栄に導くものは、お金や能力、 権威ではない、心の態度なのです。
「心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。あなたの行く所どこにおいても、
主を認めよ。そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。」箴言3章5.6節
へり下った心で、自分のありのままの姿で、飢え乾き神を求めるとき、神は喜んで私達に御自身を現し、成功と繁栄の道を示されるのです!しかし、心高ぶり、神よりも自分を正しいとし、自分を賢いとするとき、私達は神を見ることが出来ない!滅びの道しか歩めなくなるのです!
「人の心の高慢は破滅に先立ち、謙遜は栄誉に先立つ。」箴言18章12節
私達の人生を左右するもの、それは「心の態度」なのです。私達がまことの神と出会えるか、この神とともに歩み続け られるか、それを決めるのも心の態度なのです!高ぶりは滅びに先立ち、謙遜は栄誉に先立つ!神の御前に自らを低くして下さい!いのちに至る門は小さいと主 は言われました。
5.まことの知恵は謙遜な心に宿る
箴言には知恵の重要性が繰り返し述べられています。知恵の始めに知恵を得よ!知恵こそ最も重要であると!しかし知恵には二種類の知恵があるのです。この世の知恵と、神の知恵です。この世の知恵は、私達を高ぶらせます!
多くの人が知恵を学びに学校に行きます。しかしテストで良い点数を取り、合格するのが難しい学校に入って得られるものは、プライドではないでしょうか?プライド!自分を賢いものとし、高ぶらせるのは世の知恵であり、その最後は繁栄のように見えても滅びなのです。
しかし、神の知恵はへり下る者にしか与えられない。へり下る者にしか見出されない。神の知恵はこの世では敗北者のように見えても、実は勝利を得させるものなのです。謙遜な心が私達を成功と繁栄に導くのです。
「心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。あなたの行く所どこにおいても、
主を認めよ。そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。」箴言3章5.6節